首都高速中央環状新宿線SJ22工区(2−1) 見学記

平成19年11月8日、社団法人日本技術士会建設部会の11月度行事である見学会に参加しました。30数名の大部隊でした。

並行した2本のシールドトンネルの中間を切り広げて高速道路の出入り口(富ヶ谷)を作るという大工事を、非開削で行っている大変珍しい現場です。こうした工法が成功すれば、道路トンネルの新しい構築方法が確立され、日本の地下も変わっていくと思われます。シールド工法にとっても、道路工事に適用する場合の出入り口構築という難題が解決されるでしょう。
詳しい説明は首都高速道路株式会社のページなどを参照していただくとして、工事中の様子を多く写真に撮れましたので以下でご紹介したいと思います。
筆者の想像なども含まれておりますので、事実関係に誤りがあったとしても、全て筆者の責任ですのでご承知おきください。

場所は山手通り、渋谷区富ヶ谷交差点です。地上の風景をまずご覧ください。

写真1 新宿方向を望む 写真2 大橋方向を望む 遠くに換気塔が見えます

JV事務所において、現場の方から工事の概要を説明していただきました。

写真3 パワーポイントによる工事概要説明の映像 直線、曲線のパイプルーフで中央部を囲み内部を掘削します

道路は、片側2車線でずっと行くならシールドトンネルをそのまま使えば良いのですが、分岐したり出入り口を作ろうとした場合、全体の幅を変えなければなりませんから、そして、徐々に変えていくことも考えなければなりませんから、シールド工法には少し荷が重い構築物です。
それを解決しようとするのがこの現場での方法です。
並行したシールドトンネルの上部は、これまた並行した多くのパイプルーフを連続して屋根をつけ、下部は片側のトンネルから曲線のパイプルーフを法線に直角に多く連続させ、上下の間を掘削して切り広げようと言うのです。上部も下部も同じ方法で行わないのには、上部は土被り厚の少なさとそこにある地下埋設管がじゃまであることなど、いろいろな理由があるそうです。
上部について言えば、ルーフシールドなどを採用すればどうかという疑問が、あとになってわいてきましたが、検討したのかどうか聞きそびれました。
こうした方法では、どうしても隙間ができますから、そこは凍結工法や薬液注入工法や地下連続壁工法などを動員しています。どれも効果を発揮している様で、このあと見学したシールドトンネル間の切り広げ部では、湧水はほとんど見あたりませんでした。

というわけで、坑内に入ります。蛇足に類する解説は抜きで、じっくりと写真をご覧ください。

写真4 地下埋設管の様子 大規模開削工は困難です

写真5 直線パイプルーフが見えています

写真6 直線パイプルーフを下から見ています

写真7 支保の様子

写真8 支保部材 中央から右手に見える白く丸いのはシールドトンネルの外側です

写真9 切羽の様子です 地下水はほとんど出ていません

写真10 左側がシールドトンネルセグメントの外側です

写真11 パイプルーフ間からも漏水はありませんでした

2本のシールドトンネルの間に入るということは、シールドトンネルを外側から見るということで、滅多にできることではありませんでしたが、今度はトンネルの中に入ることとします。

写真12 シールド坑内 いろいろ加工するにはやはり鋼製セグメントが必要です

写真13 貼付け凍結工の様子

じっくり見学させていただいてから、再び立坑に戻ります。

写真14 切り広げ部分 天井半分が凍結中です 右は見学中の方々です

写真15 立坑内部です

なにはともあれ、工事というものは、日々変化していて、後日では決して見ることのできない場所ばかりです。貴重な体験を与えてくださった首都高速株式会社、大成・鹿島・鉄建特定建設工事共同企業体の方々、建設部会幹事の方、ありがとうございました。

今回は、できあがってしまえば身近になりますが、その途上ということで「身近な土木」欄とは別にしました。こちらをご覧いただけると、思い出話になります。

 

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